3の倍数の見分け方と教え方
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123123123、これ3で割り切れるかどうか3秒で…はい、どうぞ!
算数を本質から理解する。すぐ暗記だけに頼らない、公式にはめることだけで終わらない…算数学習を充実させるためには大切です。でもやはり「知識」は算数センスを鍛える上で欠かせません。知識(ルール・公式etc.)~理解~トレーニングの3つがそろってはじめて算数が得意という実感がわいてきます。
計算に長けてる子は、この問題もひっ算あるいは暗算をして3秒で答えるかもしれませんね。でも、そこまでの計算力をすべての子供に要求するのは無理があります(汗)。そこで、あるルールの登場です。
おまたせしました、答えはYES!
123123123は3で割り切れます!あることを知っていれば1秒で、見た瞬間にYES!です。あることとは…整数のすべてのケタを足したときに3の倍数であれば、その整数は3の倍数というルールがあるのです。この問題では、1+2+3+1+2+3+1+2+3=18なので、3の倍数というわけ。ここでもうちょっと算数センスを発揮すると、”1+2=3と3”がくりかえされていることに気づけばパッと見ただけでこの整数が3の倍数であることがわかりますね。これはもう計算の速さや正確さではなく、ルールを知っているか知らないかだけでついてしまう差です。点数の差だけじゃなく、わかった!感の差です。
なんでそうなるの?この気持ちを理解につなげたい。
さて、解説です。シンプルに3桁の整数ABCでみてみましょう。(読み飛ばしOK)
ABCは、A×100+B×10+Cと表せます。
100=99+1, 10=9+1ですから、(←この発想に注目!)
=A×(99+1)+B×(9+1)+C 分配の法則を使って、
=A×99+B×9+(A+B+C) 99=33×3, 9=3×3ですから、
=A×33×3+B×3×3+(A+B+C) 結合の法則を使って、
=3×(A×33+B×3)+(A+B+C)
前半の3×(A×33+B×3)はかっこの前に3×があるので3の倍数。よって、後半の(A+B+C)が3の倍数であれば、整数ABCは(例:726)は3の倍数だとわかります。何桁になってもルールは同じ…ですよね。
なるほどー!!子供たちの算数脳が点灯する瞬間です。
実際にいろいろためしてみよう!おお~ほんとだ!
ルールがわかったら確認の旅に飛び出そう!330330330330, 666666、ひっ算で確かめてみよう。3で割り切れますか?12345678は?右端と左端の1+8=9, その次は2+7=9…と工夫してみましょう。9283056だって同じ。9283056というように3の倍数を最初から消してしまえば、残りは2+8+0+5=15と計算は簡単になりますね。やればやるほど算数センスは理屈抜きに磨かれていきます。
ちょっとしたコツは、算数学習を楽しくする。
ルール+本質の理解+頭と手で確認→算数学習の三種の神器ですが、算数は苦手…と決め込んでる子供たちには、臨機応変にルールを”お得なコツ”として伝授するのも、算数の面白さをわかってもらう効果的な方法です。ルールを習得したとき子供の顔はキラキラ、ちょっと得したスマイルでいっぱいになります。