算数が3倍おいしくなるブログ
2019.10.18 / 算数おもしろ問題

11の倍数の見分け方、2けた以上も楽勝♪

11の倍数は2けたまではカンタンに見分けられますが、それ以上は意外にわかりにくいですね。この問題は、1111111が11の倍数かどうか。直感的にイエス!でしょうか。答えはこちら

〇の倍数を見分ける方法、考え方の基本

(1) 数字を10進法の式で表す。

ABCという3けたの数字があったとしましょう。10進法で表す数は、次のような式で表すことができます。

ABC=A×100+B×10+C×1

72534という数字は、
7×10000+2×1000+5×100+3×10+4×1

(2) 10進法の式を変形する

問題の数字が〇の倍数であるかを確かめるためには、10進法の式で表したあとに変形していって、

〇の倍数+それ以外

という形に直すことです。
すると、「それ以外」が〇の倍数であれば、その数字が〇の倍数とわかります。

(3) 11の倍数の見分け方のポイント

1001=7×11×13
つまり、1001の倍数であれば、11の倍数でもあることを利用します。

さっそく具体的に見ていきましょう。

≫ 7の倍数の見分け方
≫ 13の倍数の見分け方
≫ 3~13までの倍数の見分け方を一挙に紹介

11の倍数か見分ける方法

(1) 数字を一の位から3つずつにくぎって3けたの数字にわけます。
(英語の数字の表記と同じで1000ごと)

(2) 3けたの数字をひとつ飛ばしで足してそれぞれの和を求めます。

(3) 2つの和の差を求めて11の倍数であれば、その数字は11の倍数です。

実際にやってみましょう。
「123450789」は、11の倍数かを見分けます。

(1) 一の位から3つずつにくぎって3けたの数字にわけます。
123450789=123,450,789

(2) ひとつ飛ばしで足してそれぞれの和を求めます。
123+789=912(青の数字をたす)
450(赤の数字をたす)

(3) 2つの和の差を求める(大きい方から 小さい方を引く)
912450=462

462=7×11×6

なので、462は11の倍数とわかります。
 

問題の数を、ABCDEFGHIとします。(A~Iは0~9の数字。A≠0)

(ABC+GHI)-DEF

が11の倍数であるかどうかでABCDEFGHIを見分けることができます。理由を考えてましょう。

見分けられる理由を考えてみる(ここが肝心)

(1) ABCDEFGHIを3つずつに区切ってわけます。

ABC, DEF,GHI


(2) ABCDEFGHIを10進法の式で表します。3けたごと(×1000)の省略形です。

ABC, DEF, GHI
ABC×1000000+ DEF×1000+GHI×1
ABC×1000×1000+ DEF×1000+GHI×1

(3) 1001が11の倍数であることに着目します。

1001=13×11×7

1000を1001-1におきかえます。

ABC×1000×1000 DEF×1000GHI×1
ABC×1000×(1001-1) DEF×(1001-1)GHI×1
ABC×1000×1001-ABC×1000×+ DEF×1001- DEFGHI×1
=1001×(ABC×1000+ DEFABC×1000- DEFGHI

1001でまとめました。×1001でくくった1001×(ABC×1000+DEF)はもう11の倍数と分かっていますので消していきます。残ったのは、

GHIABC×1000- DEF(-が前にこないように順番を変えてあります)

ここでまた1000を1001-1におきかえます。

GHIABC×1000 DEF
= GHI -ABC×(1001-1) DEF
= GHIABC×1001ABC DEF

×1001の項-ABC×1001は消していきます。残ったのは、

GHIABC)- DEF

この式で求められる数字が11の倍数であれば、ABCEFGHIも11の倍数であることがわかりました。

大きいけたでも同じことです。ABC DEF GHI JKFという数字であれば、
ABC+ GHI)-( DEF JKF)が11の倍数かどうかで見分けます。

11の倍数を見分ける別のワザ

大きいけたであれば、今学んだ方法でよいでしょう。5けた以下のときなどはこちらの方法の方が早いかもしれません。

(1) 各けたの数字を一の位からひとつ飛ばしに足してそれぞれの和を求めます。

(2) 2つの和の差を求めて11の倍数であれば、その数字は11の倍数です。

52769は11の倍数かどうかを考えてみましょう。
(1) 各けたの数字を一の位からひとつ飛ばしに足してそれぞれの和を求めます。

54769=5, 4, 7, 6, 9
5+79=21
46=10

(2) 2つの和の差を求めます。

2110=11

11は11の倍数なので、54769は11の倍数とわかります。

問題の数を、ABCDEとします。(A~Eは0~9の数字。A≠0)
まず、各けたの数字を交互に選んでグループ分けします(色別)。

ABCDE
青の数字を足します。

ACE

赤の文字を足します。
BD

の数字の和との数字の和の差が11の倍数であれば、ABCDEFGHIは11の倍数となります。

ACE)-(BD

見分けられる理由(難度高、でも面白い)

(1) ABCDEを10進法の式で表h2します。

A×10000+B×1000+C×100+D×10+E×1

ここで利用するのは、

10=11-1
100=99+1=11×9+1
1000=1001-1=11×91-1
10000=9999+1=11×909+1

それぞれの数字をおきかえてみます。
A×10000B×1000C×100D×10E×1

A×(11×909+1)B×(11×91-1)C×(11×9+1)D×(11-1)E×1

=11×(A×909)+A+11×(B×91)-B+11×(C×9)+C+11×DDE →分配の法則

11×(A×909)+11×(B×91)+11×(C×9)+11×DABCDE →11でまとめる

11の倍数11×(A×909)+11×(B×91)+11×(C×99)+11×(D×1)は消してしまいましょう。残るのは、
ACE)-(BD(青か赤の大きい方から小さいほうを引く)
なので、これが11の倍数であれば、ABCDEも11の倍数だということになります。

練習してみましょう!

下の数字はそれぞれ11の倍数でしょうか。ひっ算を使わずに見分けましょう。

(1) 3374567482
(2) 648340433
(3) 9887766554433221109887

【解答】
(1) 3374567482=3,374,567,482
3+567=570
374+482=856
856-570=286
286=13×11×2
11の倍数です。

(2) 648340433=648,340,433
648+433=1081
1081-340=741
741=13×51
11の倍数ではない。

(3) 9887766554433221109887=9,887,766,554,433,221,109,887
9+766+433+109=2549
887+554+221+887=1232
2549-1317=1232=11×112
11の倍数です。

(参考)
9887766554433221109887を2けたずつの組にわけると、98, 87, 76, 65, 54, 43, 32, 21, 10, 98, 87
組の中の2つの数字の差はすべて1。これが11個あるので、

青の合計-赤の合計=(98)+(87)+(76)+(65)+(54)+(43)+(32)+(21)+(10)+(98)+(87)
=1+1+1+1+1+1+1+1+1+1+1=11とわかります。
なので、11の倍数です。

黒板の問題の答え

1111111を、1と 111と111のように3けたずつ区切ります。ひとつ飛ばしの和ですから、
1+111=112と111ができますね。この2つの和の差ですから、
112-111=1
この導かれた数字で判断します。1は11の倍数ではありませんので、1111111は11の倍数ではないというわけです。

「なぜ、そうなるのか」をとことん考えることが算数の本当の面白さ

倍数の見分け方を知っていたからといって成績があがるわけではありませんし、偉いわけでもありません。ですが、こんな法則があるんだ!理由を納得するまで考えてみる!というチャレンジで算数の面白さがわかってきます。算数は学校のものではなく、本質を測る知恵の塊だからです。ぜひこのシリーズで倍数をすべて制覇して、数字の不思議を楽しんでください。
最後までお読みいただきありがとうございました。

≫ 7の倍数の見分け方
≫ 13の倍数の見分け方
≫ 3~13までの倍数の見分け方を一挙に紹介
≫ N進法の考え方をわかりやすく解説

チャ先生
文責

チャー先生:モンテッソーリ教育、脳科学、心理学、快適な学習環境づくりの経験を総動員して、苦手意識克服、受験に向けてがんばる子供たちやご家族の目標をサポートしています。







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