頭の中がのぞいて見える、”算数ノート”の学習効果。
算数ではノートを書く習慣が学習効果をグン!と高めます。YEAHでは、“思考力ノート”と呼んでマニュアルを作っているのですが、その名の通り、子供たちが問題を解く思考そのものをノートに映し出すことが目的です。もったいないことに、ほとんどのお子さんが、算数学習にノートを使っていません。使っているよ!といっても見ると、単なるメモ書きなことがほとんど。これでは脳みその使いっぱなし。そこでノートの具体的な効用を、先日の山ちゃんのノートの例をみてみましょう。
山ちゃん(仮名)は山好きの5年生。YEAHをはじめて1カ月ですが、ノートの効用をはやくも自覚しはじめています。
ではこの問題をやってみましょう。
山ちゃんの解答は61回。みごと、正解です。
本人、どや顔。
目次
ノートを見ると、完全な間違いであるとわかります。
つまり理解に落とし穴があります。
簡単にいうと、青の①②式にそれぞれ+1(最初の一回分)を加えることを忘れています。ここで2ずれる。
この①+②から、③を引くのですが、山ちゃんが出した公倍数を見ると、最初だけでなく最後の一回も数え忘れているために、公倍数が11個ではなく9個で計算しています。結局③も2ずれたので、間違い-間違いで正解になってしまいました。
このノートからは、公倍数を計算でなくジミコツ(地道にコツコツ)で求めていることも見てとれます。公倍数の出し方の理解度を確認する必要があります。
すべての問題でなくてもOK。不安な問題は、頭を整理して再度書く。
まず植木算の考え方を再確認し、なぜ解答が正しいのに間違いなのか、頭をトコトン整理して納得…した瞬間に山ちゃんは目と顔がハッと点灯します。
リベンジのノートです。
公倍数も、はしご算をしっかり使って数を出していますね。
山ちゃんはまだ始めて1カ月たらず、思考力ノートの書き方自体はまだまだ突っ込みどころ満載なのですが、早速、理解アップにつながりましたね。”1をたす意味がわかってきました” by 山ちゃん。
一度に欲張らないことも、ノートとうまく付き合うコツ。
お勧めしている思考力ノート(YEAHのノート書き方マニュアル)は、ひとつひとつ守るだけの意味があります。ですが、ノートにすべて書き落とすのは面倒でもあります。お子様の学習の様子で、欲張らずひとつひとつ身につけていくことも続けるコツです。そしてもちろん、正直に言うと形だけでマニュアルを見ても身に付きません。山ちゃんと一緒に学習したように、効果を自分で実感することで、算数学習のコツが見えてきます。