1555554は7の倍数?1秒で見分ける方法
7の倍数の見分け方は実は11の倍数、13の倍数と同じです。どうして同じなの?そんな質問を頭においておくと学びの効果が高まります。最後には1555554が7の倍数かどうかを暗算で見分けられるようにしましょう。答えはこちら*この記事は受験算数あるいはおもしろ問題に挑戦するレベルです。
目次
〇の倍数を見分ける方法、考え方の基本
(1) 数字を10進法の式で表す。
ABCという3けたの数字があったとしましょう。10進法で表す数は、次のような式で表すことができます。
ABC=A×100+B×10+C×1
72534という数字は、
7×10000+2×1000+5×100+3×10+4×1
(2) 10進法の式を変形する
問題の数字が〇の倍数であるかを確かめるためには、10進法の式で表したあとに変形していって、
〇の倍数+それ以外
という形に直すことです。
すると、「それ以外」が〇の倍数であれば、その数字が〇の倍数とわかります。
(3) 7の倍数の見分け方のポイント
1001=7×11×13
つまり、1001の倍数であれば、7の倍数でもあることを利用します。
さっそく具体的に見ていきましょう。
≫ 11の倍数の見分け方
≫ 13の倍数の見分け方
≫ 3~13までの倍数の見分け方を一挙に紹介
7の倍数か見分ける方法
(1) 数字を一の位から3つずつにくぎって3けたの数字にわけます。
(英語の数字の表記と同じで1000ごと)
(2) 3けたの数字をひとつ飛ばしで足してそれぞれの和を求めます。
(3) 2つの和の差を求めて7の倍数であれば、その数字は7の倍数です。
実際にやってみましょう。
「123450789」は、7の倍数かどうかを見分けます。
(1) 一の位から3つずつにくぎって3けたの数字にわけます。
123450789=123,450,789
(2) ひとつ飛ばしで足してそれぞれの和を求めます。
123+789=912(青の数字をたす)
450(赤の数字をたす)
(3) 2つの和の差を求める(大きい方から 小さい方を引く)
912-450=462
462=7×11×6
なので、462は7の倍数とわかります。
ABCDEFGHIという数で考えてみましょう。(A~Iは0~9の数字。A≠0)
(ABC+GHI)-DEF
が7の倍数であるかどうかでABCDEFGHIを見分けることができます。理由を考えてましょう。
7の倍数、11の倍数、13の倍数を一気に見分けられる理由
(1) ABCDEFGHIを3つずつに区切ってわけます。
ABC, DEF,GHI
(2) ABCDEFGHIを10進法の式で表します。3けたごと(×1000)の省略形です。
ABC, DEF, GHI
=ABC×1000000+ DEF×1000+GHI×1
=ABC×1000×1000+ DEF×1000+GHI×1
(3) 1001が7, 11, 13の倍数であることに着目します。
1001=13×11×7
1000を1001-1におきかえます。
=ABC×1000×1000+ DEF×1000+GHI×1
=ABC×1000×(1001-1)+ DEF×(1001-1)+GHI×1
=ABC×1000×1001-ABC×1000×+ DEF×1001- DEF+GHI×1
=1001×(ABC×1000+ DEF)-ABC×1000- DEF+GHI
1001でまとめました。×1001でくくった1001×(ABC×1000+DEF)はもう7, 11, 13の倍数と分かっていますので消していきます。残ったのは、
GHI-ABC×1000- DEF(-が前にこないように順番を変えてあります)
ここでまた1000を1001-1におきかえます。
GHI-ABC×1000- DEF
= GHI -ABC×(1001-1)- DEF
= GHI-ABC×1001+ABC- DEF
×1001の項-ABC×1001は消していきます。残ったのは、
(GHI+ABC)- DEF
この式で求められる数字が7, 11, 13の倍数であれば、ABCEFGHIも7, 11, 13の倍数であることがわかりました。
大きいけたでも同じことです。ABC DEF GHI JKFという数字であれば、
(ABC+ GHI)-( DEF+ JKF)が7の倍数、11の倍数、13の倍数かどうかを一気に見分けられます。
練習してみましょう!
ひっ算を使わずに見分けましょう。
(1) 3374567482は13の倍数でしょうか。
(2) 648340433は7の倍数でしょうか。
(3) 9887766554433221109887は11の倍数でしょうか。
【解答】
(1) 3374567482=3,374,567,482
3+567=570
374+482=856
856-570=286
286=13×11×2
13の倍数です。
(2) 648340433=648,340,433
648+433=1081
1081-340=741
741=13×51
7の倍数ではない。
(3) 9887766554433221109887=9,887,766,554,433,221,109,887
9+766+433+109=2549
887+554+221+887=1232
2549-1317=1232=11×112
11の倍数です。
1555554は7の倍数?(答え)
1555554を、1/555/554のように3けたずつ区切ります。ひとつ飛ばしの和ですから、
1+554=555 555と555の2つの和の差ですから、
555-555=0
この導かれた数字で判断します。0の場合は割り切れるということです。1555554は7の倍数でした。
7の倍数の見分け方を知っていれば、暗算でも見分けられる数字ですね。
まとめ
7の倍数の見分け方を知っていれば、11の倍数、13の倍数も見分けられる。その理由を考えることが本当の算数の面白さです。数字はパズルのピースのようにすべてが関連しているので、しっかり考えれば道筋が見えてくるのです。算数の知識はかめばかむほど脳のトレーニングになるというわけですね。
未知なる問題に向かうためには、必ずしも難しい定理が必要なわけではありません。物事の本質を深く理解して対応していく、しなやかな思考力を育てていただだければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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